離婚公正証書を作成したいけれど、費用をあまりかけたくないという方もいらっしゃいます。
専門家に離婚公正証書の作成サポートを依頼すると数万円はかかりますので依頼を躊躇される方もいるでしょう。

「何とか自分で作成できないだろうか?」という方のために、
離婚公正証書を作成する際の流れと、自分で作成する場合のポイントを解説していきます。

 もくじ

1:離婚公正証書を作成する公証役場を決める

離婚公正証書は平日の昼間に夫婦二人で公証役場に出向いて作成しますので、もよりの公証役場が便利でしょう。

札幌市では市内に2か所の公証役場があります。
まずは、もよりの公証役場がどこの場所にあるのかを確認して、
どこの公証役場で離婚公正証書を作成するのかを決めましょう。

公証役場一覧

2:インターネットで離婚公正証書のサンプルを確認する

インターネットで、
「離婚協議書 サンプル」「離婚公正証書 サンプル」または「ひな形」
等で検索すると、離婚協議書、離婚公正証書のサンプルを見つけることができます。

自分の離婚条件と似ているサンプルを見つけて参考にしながら離婚公正証書の原稿を作成しましょう。
当事務所の離婚協議書サンプルは、こちらの記事からご確認ください。

ちなみに離婚公正証書とは、「離婚協議書を公正証書にしたもの」ですので、ご自身で作成する原稿は離婚協議書のサンプルを参考にしても大丈夫です。

3:自分で文章を作成するのが難しいときは

インターネットで検索した文章例やサンプルを利用しても、
自分の離婚条件に当てはめて自分で文章を作成するのは大変な作業です。

自分で文章を作成するのが難しい場合は、文章例やサンプルを参考にしながら、
離婚条件をどのように決めていくのかを箇条書きにしてまとめてみましょう。

箇条書きにしたものを公証役場に持っていくと、公証人が公正証書の文章を作成してくれます。

4:公証役場と原稿の打ち合わせをする

離婚公正証書で取り決めをしたい離婚の条件が決まったら、
離婚公正証書を作成する予定の公証役場と事前の原稿打ち合わせをおこないます。

メールやFAXで対応してくれる公証役場もありますが、
直接役場に足を運んで打ち合わせをしなければならない役場もあります。

また、地方の公証役場は公証人の数が少ないこともあります。
突然出向いてもその日の対応が難しいところもありますので、事前に電話で確認をしておくと良いでしょう。

★事前に公証役場に確認すること
・離婚公正証書を作成する予定であること・内容は決まっていて事前に原稿の打ち合わせをしたいということ・原稿の打ち合わせはどのような手段で実施するか?(メール、FAX、公証役場で直接打ち合わせ等)

5:公証役場は原稿の内容についてアドバイスはしてくれません

自分で離婚公正証書を作成する際に是非気を付けてほしいことは、
公証役場では原稿の内容についてアドバイスはしてくれないということです。

公証役場は決まっている内容を文章化してくれるところです。

夫婦二人の間で話し合いをして決めた内容は文章にしてくれますが、
「こういうことも決めておいたほうがいいよ」「この項目は無くても大丈夫ですか?」というようなアドバイスはしてくれません。

公証役場は離婚条件に関する助言をしてくれる場所ではありません。
公正証書を作成する前に、夫婦で決めた離婚の条件に抜け漏れがないかどうかを十分にチェックしておく必要があります。

6:実際に公正証書を作成する日にちを予約する

公証役場によって混雑する日にちや時間帯が異なりますので、実際に作成をする日にちは事前に予約をしておきましょう。

離婚公正証書は、原則夫婦二人が公証役場に出向いて作成をします。
役場の営業時間は平日の昼間ですので、お仕事をされている方は仕事のお休みの調整が必要でしょう。

せっかく休みをとってもその日に対応してもらえないという事がないよう、事前に作成日と時間を予約しておきましょう。

※当事務所では、以下のような場合に私今井仁美が一方側の代理人となり、公正証書を作成することも可能です。
・夫婦の一方が既に別居中で遠隔地に居住している
・公正証書の作成には同意したが、仕事の都合等で相手方の同席が困難

発生料金は以下からご確認下さい。

料金のご案内

7:役場での所要時間は1時間程度

事前に公証人に公正証書にしたい内容を伝えておいて、原稿内容の打ち合わせが終わっていれば、
当日は1時間もあれば作成できると思います。

事前に内容の打ち合わせをしていない場合は、半日~1日程度時間がかかったり、
混雑状況によってはその日の作成が難しい場合もあります。

「せっかく休みをとったのに1日で作成が終わらなかった」ということのないように、
事前に公証人と打ち合わせをしておくことは重要です。

特に地方の公証役場では公証人の人数が少ないため、その日中の対応が難しいということもあります。

作成当日は、公証人が実際の離婚公正証書の内容を夫婦二人の前で全文を読み上げ、この内容で間違いがないかどうかを確認します。
内容に問題がなければ公正証書に署名捺印し、公正証書が完成します。

8:離婚公正証書を作成する費用

離婚公正証書を作成する場合、公証役場に当日現金で支払う作成手数料が必要です。

手数料の金額は離婚公正証書の内容によって変わります。
養育費や財産分与がある場合は額面の金額や財産の価値を公証役場が計算をして手数料が決まります。

手数料の金額は公証役場のホームページに記載されていますのでこちらから確認してみて下さい。

9:離婚届を出すのは公正証書を作成した後

離婚届を提出するのは、離婚公正証書を作成した後にすることをおすすめ致します。

離婚届を先に提出してしまうと配偶者が「もう離婚したから関係ない」と言ったり、連絡がとれなくなったり、
決めていた離婚条件を突然撤回してきたりすることもあります。

このようなトラブルを防止するためにも、離婚届を提出するのは離婚条件を離婚公正証書でしっかりと約束した後にするのがおすすめです。
公証役場の予約を午前中にして、午後から離婚届を提出して役所で必要な手続きを済ませるとおおまかな手続きが1日で済むでしょう。

10:専門家に依頼したほうが良い場合

当事務所では離婚公正証書の作成サポートを5万円~8万円程度で承っております。
専門家に依頼したほうが良い場合は下記のような場合です。

・自分で調べたり作成したりする時間がない・自分たちが決めた離婚条件に足りないところがないかどうか不安

・財産分与の対象となる不動産がある(不動産がある場合は内容が複雑になるため)

・専門家に相談をしながら作成を慎重におこないたい

養育費のみの約束や、預貯金のみの財産分与だけなど、約束する項目が少ない場合である程度自分で調べたり、
公証役場と何度かやりとりをする時間がとれる方は、費用の面からご自分で作成することにチャレンジしても良いかもしれません。

離婚・夫婦問題でお悩みの方はお一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

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