離婚にかかるお金はいくら?【徹底解説】

離婚を考えた時にまず考えるのはお金の事。
実際にいくら費用がかかるのか?今ある貯金で足りるのか?いくらお金を貯めればいいのか?
不安になりますよね。
離婚にかかる費用は離婚する時の状況や財産分与で大きく変わってきます。
本記事ではパターンごとに詳しく解説していきます。

 もくじ

1:離婚にかかるお金は大きく分けて4つ

  • 財産分与、慰謝料で相手に払うお金
  • 新しい住居にかかる引っ越し費用、家具家電を購入するための費用
  • 離婚協議書、離婚公正証書を作成する場合の費用
  • 離婚調停、離婚裁判をするときにかかる費用

財産分与、慰謝料で相手に支払うお金

財産分与は特殊な事情がない限り2分の1ずつ分けるというのが原則です。
妻がこっそり一人で貯めていたへそくりも財産分与の対象になります。
不貞行為や精神的苦痛を与えたとして相手方から慰謝料を要求され、それに応じた場合は慰謝料の支払いが必要になります。

新しい住居にかかる引っ越し費用、家具家電を購入するための費用

離婚時の費用で一番大きなものは新居にかかる費用です。
離婚を考える時にはまず初めに離婚後の住居について考えましょう。
こちらはパターンによってかかるお金が大きく異なるのでパターン別に解説していきます。

現在の家が持家の場合

✓売却して夫も妻も別々の家に住む場合
持家を売却して売却益がでた場合は2分の1ずつ財産分与で現金を受け取ります。
その現金を元手にして夫も妻も新居の引越し費用を捻出します。
売却益がでるようなら持家は売却することをおすすめします。

✓夫が持家に住んで妻と子供が引っ越す場合
夫が持家に住んで残った住宅ローンは夫が支払います。
夫婦の財産で現金がある場合は妻が引っ越し費用を財産分与で受け取って新居の引っ越し費用を捻出すると良いでしょう。

✓妻と子供が持家に住んで夫が引っ越す場合
住宅ローンを夫が支払い、妻と子供が持家に住むのはおすすめしません。
なぜなら夫は持家の住宅ローンと自分が新しく済むための住居費の2重支払いを背負うことになり、
支払いが滞る可能性があるからです。

✓住宅ローンを妻が支払い妻と子供が持家に住む場合
現在の住宅ローンの支払い金額×3倍くらいの収入が必要です。
住宅ローンの支払いが毎月6万円の場合、妻の収入は最低でも手取りで18万円くらい必要になります。

賃貸住宅を契約する場合の相場

毎月の住宅費に使えるお金は収入のおおよそ3分の1と言われています。
5万円の家賃に住むには最低でも月のお給料が手取りで15万円以上でなければ家賃の支払いが厳しくなります。
離婚後、シングルマザーで子供を育てるにあたって、
まずは家賃と自分の手取り収入のバランスをしっかりと考えて計画をたてる必要があります。

引越しにかかる初期費用は家賃×3倍が相場

5万円の家賃の家を借りるには初期費用で15万円かかることを予定しましょう。
中には初期費用を最低限に抑えて契約できる賃貸物件もあります。
離婚後、賃貸住宅に引っ越す場合は不動産屋さんに相談に行って自分の住みたい地域の家賃相場を確認するとよいでしょう。

引越し費用が捻出できない場合

夫婦の貯金がなく財産分与で貰えるお金がない場合は引っ越し費用が捻出できない状況です。
その場合は下記の方法を検討してみましょう。
✓実家に帰る
シングルマザーで生活していくのは精神的にも金銭的にも想像以上に大変です。
まずは実家に身をよせて仕事を探したり、フルタイムで働くためにシフトを増やしたりして生活を安定させましょう。
✓実家に頼るのが難しい場合
何らかの事情で実家に戻れない、お金もないという方はまずは引っ越し費用を貯めることからはじめましょう。
離婚届をだしてシングルマザーとなった後の支援はいくつかありますが、
未だ離婚をしていない状況で公的支援を受けるのは難しいところがあります。
まずは引っ越すための現金を貯めるため、専業主婦はパートにでる、パートの方はシフトを増やして資金を捻出しましょう。
シングルマザーになった後の公的支援はいくつかありますので、2-3万円の家にとりあえず引っ越し、
離婚届をだして生活保護等の公的支援を受けながら生活を少しずつ安定させていくのも一つの選択です。

2:離婚協議書・離婚公正証書を作成する場合

二人の間で決めた離婚条件を離婚協議書にする場合、専門家に依頼すると3~6万円くらいが相場でしょう。
養育費や慰謝料の支払い、土地・建物の財産分与がある場合は離婚公正証書を作成しておくと安心です。
専門家に依頼すると5-10万円くらいが相場です。
この他に公証役場に支払う手数料が2-5万円くらいかかります。

3:離婚調停・離婚裁判にかかる費用

自分一人で離婚調停をする場合

弁護士を依頼せずに自分一人で離婚調停を申し立て毎回の調停も1人で出席する場合は、
申し立ての印紙代や切手代を負担すれば足りますので数千円で離婚調停をすることができます。
養育費・婚姻費用の調停は裁判所から発表されている算定表の金額が基準とされていますので、
養育費・婚姻費用のみを決めるのであれば弁士さんを依頼しなくても特殊な事情がない限りは、
算定表の金額前後で決まる可能性が高いでしょう。

弁護士さんを依頼する場合

親権や財産分与、慰謝料で大きくもめている場合は弁護士さんを依頼したほうが良いかもしれません。
その場合は争う金額にもよりますがトータルで50~100万円が相場というところが多いようです。

離婚裁判まで争う場合

日本では離婚はいきなり裁判はできません。
離婚調停で話がまとまらなかった後に離婚裁判を申し立てることができます。
離婚裁判までもつれるのは多額の慰謝料や多額の財産分与、親権を双方が全く譲らない場合などでしょう。
離婚裁判になると弁護士さんを依頼したほうが良いので、
その場合は離婚調停と同様に争う金額にもよりますがトータルで50~100万円、
勝った時の利益が大きければ利益の〇パーセントという報酬が発生するようです。

4:相手方が全く離婚に応じない場合にかかる費用

相手方が離婚の話し合いを拒否したり、離婚を断固拒否している場合は、
カウンセラーや弁護士に相談する費用がかかります。
弁護士さんは相手方が納得するような離婚条件や調停のアドバイスをくれますので、
条件面で交渉していきたい場合は弁護士さんに相談するのが良いでしょう。
相手方を説得していく場合は時間がかかり、実際に離婚できるのにも数ヵ月~数年かかる場合もあります。
カウンセラーに相談しながら相手の状況や気持ちを分析し、少しずつ歩み寄って離婚をすすめていくのも一つの方法です。

 

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