離婚の話し合いが思うように進まず、
なかなか離婚ができない場合や離婚条件に折り合いがつかない場合は、
「このまま二人で話していても解決しないな・・・」と感じる方もいるでしょう。
そこで考えるのが離婚調停をしたほうが良いのか?です。
離婚調停をすることは弁護士さんを依頼しなくてもできますし、費用もそれほどかかるものではありません。
では離婚調停をしたほうが良い場合や離婚調停をすることによるメリットデメリットについて解説をしていきます。
もくじ
1:離婚調停を考えたほうが良い場合
まずは、夫婦二人の間で話し合いで離婚をしようとしますが、話し合いが上手く進まない時もあるでしょう。
下記のような理由で話し合いが進まない場合は離婚調停を考えても良いと思います。
相手が離婚を拒否している
離婚条件の話し合いどころか、相手がずっと離婚を拒否している場合は離婚調停を考えても良いかもしれません。
また、カウンセラーに相談して相手の状態に合ったアプローチ方法をアドバイスしてもらうのも一つの方法です。
相手方に有利な離婚条件を提示して相手の反応を伺うのも方法です。
しかし、どのようなアプローチをしても離婚を頑なに拒否する状況がずっと続くようなら、
離婚調停を申し立てることも考えて良いと思います。
離婚調停を申し立てられることで「そんなに離婚をしたいなら離婚をする」と考えを変える可能性もあるからです。
離婚条件について話し合いができないほど夫婦関係が悪化している
DVやモラハラがあった場合は相手の顔を見るのも辛いし、直接やりとりをすることは耐えられないという方もいるでしょう。
しかし、養育費や財産分与など、どうしても相手との話し合いが必要なのが離婚です。
相手と直接やり取りをしたくない場合は、早めに離婚調停を申し立てたり、
弁護士さんを通して相手方とやりとりをすることを考えても良いでしょう。
相手方が主張をコロコロ変えて信用できない
先日主張してきた内容と今日話している内容が違って話にならないし信用できない。と悩んでいる方もいるでしょう。
養育費を前は5万円払うと言ったのに今日は3万円と言われては、どちらが本心なのかわからなくもなってしまいます。
このように相手方が気分でコロコロ主張を変えるような場合も離婚調停を考えても良いかもしれません。
調停員さんがいる場所で正式な話し合いとなると相手方も少し自分の考えを整理してから発言をするようになる可能性もあります。
話し合いをすると相手に口で勝てない
相手の方が口が達者なので、直接話し合いをすると自分の意見を言えずに終わってしまう。という方もいるでしょう。
配偶者がモラハラ気質の場合は、こちらの意見を全面否定されるということも珍しくありません。
また、もっともらしい言い方で主張をするので話をしている間に、
「自分の考えがおかしいのかな?」と錯覚してしまうこともあります。
このように、二人で話し合いをすすめると、相手方の主張がすべてになってしまう不安がある方は、
調停員さんがいる中で話をすすめることで自分の意見をしっかりと主張できるようになることもあります。
離婚条件が合わない
養育費の金額や財産分与の金額、親権や面会交流のルールについて夫婦で折り合いがつかないということもあるでしょう。
協議離婚で終わらせるには、ある程度のところで条件を妥協する部分も出てくると思います。
しかし、相手方に不倫などの離婚になった理由があると、こちらの条件は少しも譲れないという事もあると思います。
ある程度までは二人で話合いをすすめても良いと思いますが、
両者が一歩も譲らない状態となってしまっているのであれば、
調停の場で改めて話し合いをすることで状況が良い方向に進む可能性もあるでしょう。
2:離婚調停に過度に期待をしない
離婚調停はあくまで調停員さんが夫婦の間に入って話し合いを行うものです。
調停員さんが自分の条件で相手方を無条件に説得してくれるわけではありませんし、
中立の立場ですから、相手方の主張も聞くことになります。
また、場合によっては調停員さんと相性が合わなかったり価値観が合わなかったりすることもあります。
離婚調停や調停員さんに過度な期待をすると、配偶者への不満がそのまま調停員さんに向き、
あなたの印象を悪くすることになっては、調停をうまく進めることも難しいと思うようになるかもしれません。
離婚調停はあくまで調停員さんはいるけれども夫婦二人が話し合いをする場所であることを念頭に置いておきましょう。
3:離婚調停のデメリット
離婚調停のデメリットはまず時間がかかるという事です。
少ない回数で終わる調停でも3~5回くらいはかかる可能性があります。
調停は1ヵ月~2ヵ月に1回くらいの頻度なので短くても半年くらいはかかるということを予定しておいても良いと思います。
調停が行われるのは平日の昼間ですので、お仕事をされている方はお休みの調整も必要です。
また、離婚調停を申し立てることで、気分を悪くする配偶者もいます。
「離婚調停なんかしてきたんだから、絶対に自分の主張は譲らない」と、
逆により一層態度が頑なになってしまう場合もあるので注意が必要です。
4:離婚調停は気力と体力が必要です
離婚調停となると、話し合いとはいえ申し立てた人と申し立てられた人という関係になりますし、
多かれ少なかれ「争っている」という気持ちになるので心が弱ってしまう方もいます。
時間がかかることも心の状態を悪くする要素になってきますので、
離婚調停をする時は自分の心と体の状態を考えてから申し立てをしましょう。
どうしても無理そうなら弁護士さんに調停をお願いするのも一つの方法です。
離婚・夫婦問題でお悩みの方はお一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。