親権者とは?離婚と親権について【わかりやすく解説】

離婚する際に決めなければならないのが子供の「親権」
そもそも「親権」とはよく聞く言葉だけど、どういう意味があるのか?
「監護権」と「親権」の違いとは?
1つずつわかりやすく解説していきます。

 もくじ

1:「親権」とは何か?

 

両親が離婚すると子供の戸籍に「親権者」が誰なのかが記載されます。
親権とは下記の要素があります。

・未成年の子を傍で世話をし、育児をし、育てること
・未成年の子の財産を管理すること(子供の貯金等)
・子を代理して法律行為をすること
・子の親権者として法律行為に同意すること

婚姻中は父と母は2人ともに共同で親権を行使しますが、離婚の際には、父母のどちらか1人が親権者となります。
日本は離婚後の「共同親権」制度が未だありません。
その為、離婚時に父と母どちらを親権者にするのか?は非常に重要になります。

2:「親権」と「監護権」の違い

 

「監護権」とは「親権」の中の「子を傍で世話をし、育児をし、育てること」を切り取ったものです。
「親権」を大きく2つに分けると「監護権」と「財産管理権」に分かれます。

監護権とは

子どもの近くにいて、子どもの世話や教育をする親の権利・義務
つまり、子供と毎日一緒に暮らして身の回りの世話や教育をするということです。

財産管理権とは

子供の財産を管理する人です。今の時代は子供がアイドルになったりユーチューバーになることもあるでしょう。
子供に大きな財産がある場合は財産を管理するのはもちろん親権者ということになりますね。

3:「親権者」と「監護権者」を分けることはできるのか?

 

監護権は親権の一部ですので、親権者と監護権者は同一であることが子供のためには望ましいとされています。
しかしながら、下記のような特別な事情がある場合は親権者と監護権者を分けることもあります。

・親権者は父親だが、単身赴任や出張続きで子どもの世話が全くできないため母親が子供の世話をする。
・子供の財産がたくさんあり、財産の管理をするのは父親が向いているが、同居して子供の世話をするのは母親が向いている
・親権者をどちらにするか離婚の話し合いがまとまらず、親権者と監護権者を分けることで折り合いをつける
・離婚後は母親と同居するが、数年後には父親が引き取って育てる予定がある

4:親権者が話し合いで決まらない場合

 

財産分与や養育費は離婚後でも決めることができますが、親権者は離婚時に決定する必要があります。
親権者が決まっていない状態では離婚届が受理されないのです。
話し合いで親権者が決まらない場合は調停を申し立てて話し合うことになります。

5:親権を得るには

 

日本では子供が幼いほど子供には母親が必要であるという考え方があり、母親が子供と同居し親権者となることが一般的です。
父親が親権を主張してきた場合に親権をとられるのではないか?と不安になると思います。
では親権を得るにはどのようなことが必要なのか一般的な側面からみていきましょう。

・子供のことをどれだけ愛情をもって育てていけるか
・子供を育てていける経済力があるか
・祖父母等の周囲のサポートがあるか
・子供を育てられる仕事の状況か(残業がない部署へ異動する、休日出勤がない、在宅勤務等)
・子供の環境が大きく変化し子供に悪影響にならないか
・面会交流の頻度はどのくらいか
・子供はどちらと暮らしたいと主張しているのか

6:母親が心療内科に通院している場合

 

夫の不倫やモラハラがあった場合、心に病を抱え心療内科に通院している母親もいるでしょう。
心療内科に通院しているからといって親権を得ることができないわけではありません。
しかしながら、心の病により下記の症状がある場合は親権を得るのが難しい場合もあります。

・子供の食事やお風呂等の毎日の身の回りの世話が十分にできない
・心の病によりやつあたりや暴力をふるう等子供に悪影響がある
・子供に父親の悪口や恨みつらみを毎日のように語り子供の成長に悪影響がある
・子供を家に置き去りにして外出する等子供に危険がある

逆に言うと、子供の身の回りの世話をしっかりと行っていて子供に悪影響や危険を及ぼすことがなければ、
争った際に母親が養育することに問題はないと判断されることでしょう。
心療内科の先生によっては子供との同居・養育には問題ないという診断書を書いてくれる可能性もあります。

7:離婚後に親権者を変更する

一度決めた親権を離婚後に変更する場合は、父母の話し合いだけでは変更できず、
家庭裁判所に調停又は審判を申し立てる必要があります。
この申し立ては子供の父親・母親以外でも子どもの親族であれば、親権者変更を申し立てることができます。
昨今のニュースであるような家の中に子供を置き去りにして何日も帰らない。
食事を十分に与えない。お風呂に入れない。毎日同じ服を着せている。
このような状況は子供の命に関わることもありますので早急な対処が必要ですね。

8:子供を連れ去り別居することは違法になる可能性がある

子供の親権をどうするか?話し合いをしているがなかなか折り合いがついていない状況で、
子供を相手方に無断で連れ去り強引に別居することは違法になる場合があるのでやめましょう。
特に下記のような場合は違法な連れ去りと判断される可能性が高いです。

・相手方に無断で保育園に迎えに行きそのまま連れ去った
・小学校の帰りを待ち伏せし、そのまま連れ去った
・面会交流から返さずにそのまま連れ去った

子供を連れ去られたら速やかに警察や弁護士さんに相談することを考えましょう。

 

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